何かに夢中になれる人がいるわけで

アイドルが大好きな人がいる。
彼ら彼女らはぼくの経験上、一定数テレビの画面で見るアイドルの一挙手一投足に狂喜乱舞する。

狂喜乱舞。
まさにアイドル好きの人のためにあるような言葉だと思う。まさに乱れて舞っている。

画面で見た時でさえあれほどの喜びようなのだから、もし目の前でその存在を見たらどうなるのかと思う。

そしていつも狂喜乱舞するファンの人たちの熱量でなにか発電できたりしないかと思う。

ぼくはアイドルに関して狂喜乱舞するほどにハマることができないたちだ。
好きで聞くこともあるし、好きになったアイドルのラジオは大体聞いていた。
ただ感情を爆発させて好きを表現することはない。

要は好きの表現方法の違いなのだけど、ぼくは溢れるように好きを表現することが得意ではない。
いくら感情が溢れそうになっても、言葉にしようとする。それが作られたような印象を与えることもある。
それに比べたらアイドルを見て狂喜乱舞する姿はとても純粋なように思える。

これは性格についても言えることだと思っていて。

ぼくはあまり怒らないとか優しいとか言われることがある。事実がどうなのかは置いておいて、もし優しいと見えるのであればそれは生まれ持った性格ではなく学習された優しさだからだ。

優しくて機嫌が良いほうが日常をスムーズに過ごせると思っている。
そうして優しい人や機嫌の良い人を参考にしながらそういう風に振舞っている。

だけどどれだけ取り繕ったところで、生まれ持って優しい人は眩しい存在として目に映る。
ぼくには到底持ち得ない優しさを当然のように持っていて、ただ羨ましい。

アイドルに狂喜乱舞する人に感じるのはそういった感情と同じ類だ。