頼られる経験をいかにつくるか

最近めきめきと成績を伸ばしている子がいる。
その子は以前と比べて明確に変わった点がある。それは同級生や下級生に勉強を教える場面を意識的に作ったことだ。

子どもたちの中に「勉強とはひたすら覚える作業のこと」という認識を持つ子が一定数いる。
そんな子にとってまずは覚えることはあくまで結果であることを伝えている。いくら覚えたところでテストにおいて正しい形式でアウトプットできなければ得点にはつながらないし、どうもここで言う「覚える」とは問題に対する解法をそのままトレースするような認識のことが多い。

だから答えに行き着くまでの思考が同じ問題であっても、出題形式が違えば異なる問題としてインプットしてしまう。より抽象化して解法を覚えれば覚えるべきデータ量は圧縮できる。

様々な原因が考えられるけれど、そのひとつにアウトプット不足も挙げられる。

これを良い機会に、インプットとアウトプットを何度も行き来することが一番効率の良い勉強だと伝えている。
最もオーソドックスなのが問題集を解くことだけれど、それ以上に効果が大きいのは人に伝わるように教えることだ。

教えるにはもちろん十分に理解していなければいけない。
それ以上に思わぬ角度からの疑問を投げかけられたり、いざ言葉で説明しようとすると理解が曖昧だった部分に気づく。
さらに何度か同じパターンの問題に当たると、今までの問題との関連性に気付きやすい。関連性を見いだすことで伝えやすさも格段に上がる。

人に教えることは不確定要素が増えるうえに、自分が考えもみなかった思考にたどり着く。新しいチャネルが開くような。

ただこれは誰にでも当てはめられる勉強法ではない。シャイなタイプの子にとっては教えることが想像以上の苦痛にもなりうるから、この勉強法を当てはめられる子を精査しないといけない。
ただ教えることは最大のアウトプットだと日々実感している。